結婚記念日の贈り物として奥さんへ指輪を買った話
節目の結婚記念日
2020年は結婚生活にとって大切な節目の年となります。
節目ごとに奥様に贈り物をします。
・・・私はもらったことがない
必要なものや少額品に関しては、奥さん勝手に購入してしていますが、高額品、特に装飾品に関しては私が買うような暗黙のルールとなっているようです。
今回は指輪をプレゼントすることにしました。
奥さんが言うには前々回くらいに「ウン万円」の指輪を私が買ったそうです。
そのウン万円、ケチな私がなぜ故にそんな金額出したのか?
全く記憶にございません。
そんな事言われると今回購入する指輪は、前回金額を下回る訳にはいかなくなります。
想定その半分くらいのつもりでしたが・・・
指輪の購入
どこで買うか
本来ならば銀座あたりまで行って、豪勢に買い物し、豪勢に昼飯を食べたかったのですが、先ほど書いたように予算を大幅に超える金額の指輪を買わされそうなので近場で済ませました。
もし気に入ったものがなければどこか別のところに日を改めて行くことを考えていました。
元旦、早速指輪を買いにショッピングモールへ行きました。
宝石店の入口付近に並んでいるのは安いものばかり。
「もっと高いもん持ってこんかい!」と言いたくなる金額。
「おらおら、学生ちゃうで!」と心の中つぶやきながら奥に進むと・・・
「ごめんなさい、身分相応のところ見ときますわ」と引き下がろうとすると早速店員に呼び止められました。
笑う門には福来たる
金額を見るとウン十万円から百万に届きそうな、ダイヤモンドが散りばめられたプラチナリングが並んでいました。
近づいて来た女性店員は我々の息子、娘と同じくらいの年頃でした。
「せやな、これ半額にするなら買うで」と言うと
「そんなことやると首飛びますよ」とギャハハっと、宝石店の店員とは思えないくらいの大きな笑い声を発します。
「首飛んだらええやん、私がハッピーになるんやで」と言うと
「新年早々私が不幸になりますよ」とギャハハっと笑い転げる店員さん。
「悪いことの後にはいいことが倍返しやで」というと、ショッピングモールが揺れ動くほどの笑い声。
一体こいつの笑いのツボはいくつあんねんっと言う感じ。
まぁこんな感じで笑っていただけるので、私の口は正月早々全開バリバリとなってしまい終始モール内に響き渡っているんじゃないかと思うくらいで笑わせました。
まさに笑い袋・・・笑う門に福来たる。
奥さんが選んだのは
ダイヤのプラチナリングで奥様が気に入ったものがあったようで・・・
値札を見て「いち、じゅう、ひゃく、せん、まん、じゅう・・・まん!?」
顔がおかしくなり、金額はとても言えません。
私のデジイチ、もう6年位使ってますけど。
そろそろ買い替えていただけると、大変うれしいのでございますが・・・
とてもそんなこと言えません。
「これじゃなきゃだめ、と思うなら買うけどな。」
と言いつつ、ジリジリと安いリングが並んでいるところに追いやっていく。
高いリングを見て、お安いところのリングを見るとどうなるか?皆さんお分かりですよね。
石の輝きが全然違うんですよ。
うぐぐ・・・
ネゴシエーション白旗
そこで店員さんに「お幾ら万円になるのよ?」
店員は何名かいますが、アドバイザーらしき年配の女性が「この価格でいかせてもらいます、元旦の買い物は縁起物ですよ」と2020年にちなんだ金額が並んだ宝石類のところを指差して言いました。
それ言われるとな、ネゴシエーション出来ませんがな。
ガッツリ引いた感はそれほどないので、なんとか値引くネタがないかと考えてみましたが、白旗降参です。
奥様は気に入っているようですし、気分的には「もう私のものよ」と思うくらいの満足感が目から溢れ出ているので買うことにしました。
私の目を見てよ、この悲しい「おめめ」を。
今年も頑張って働かせていただきます!
一度席を外して欲しかった
うちの奥さま、一旦頭を冷やすのにその場から離れることはしません。
値引き交渉の戦術として、煮詰まったら一旦「別を見て決めます」など言ってその場から離れるように度々言っているのですが、ほぼ100%忘れていると言うか、そのままその場で買う方向に持っていっちゃうんです。
私から「別の所いこうか」と促すように言うのもおかしな話ですし、それを自然にもっていく技術がないのでイライラしながらの買い物になるんですよね。
リングの価値は人それぞれですが、事前に仕入れていた知識と比較すると2割くらいお高い感じがしていました。
2割とはいかなくても後1割程度は先方から値引きを引き出したかったです。
残念な出来事
あなた嘘でしょ?
カードでの支払い時、店員さんは一旦奥に行った後、カードの決済票と「何か」をもって戻ってきました。
支払いのサインをしている間にネックレスの話になりました。
「奥さんはネックレスすることないんですか?」と店員さん。
うちの奥さん、ネックレスはしない方です。
クロスフォーの株主になっているので「ダンシングストーンのネックレス」が株主優待でもらえます。
私はネックレスをしないので奥様にプレゼントしています。
たまのお出かけの時にそのネックレスをしています。
当日のお買い物の時にはネックレスを付けてきていました。
そのネックレスを見せると「いいですね、それ、ダンシングストーン、お高いんでしょうね」と言いつつ、先ほど持ってきた「何か」を見せてきました。
安物を見て高い
ダンシングストーンのネックレスを見て、「高い」と発言したこと。
持ち上げているのか、それとも見ただけで価値が分からない素人なのか。
一瞬で「ここ大丈夫か?」と思い始めました。
買ってもらおうと客を褒めるのは分かるけれども、言葉のチョイスを間違えていないか?と思いました。
石を見てダイヤですかと聞いてきたこと。
石は「キュービックジルコニア」ですが、パッと見ダイヤに見えるんですかね。
恐るべしキュービックジルコニア。
店員さんの言い訳として、この店では特許を借りてダンシングストーンのネックレスを製作販売しているので、店頭で売られているネックレスの価格は高いからというようなことを言っていました。
お笑いはタダじゃない
「プラチナのネックレスなんですけど、奥様にお似合いと思うんですよ」と先ほど持ってきた「何か」見せてきました。
「いい感じのネックレスですね」と私が言うと店員さんが電卓をポチポチと叩き我々に見せた。
プラチナのネックレスなのでそれなりのお値段です。
なんだか悲しい気持ちになりました。
おーい、まだ売りつけて来るんかい!?
ここまでの話の流れを理解していないのか?
気分良くお買い物できて、良い正月だなと思っていたのになんか気分を害しました。
確かに金はいくらでもあると言いましたが、そんなにポンポン使えるお金はありません。
この人から買ってもいいんじゃないかと思ったからこそ、私のトークで気分良くさせ笑わせ続けました。
お笑いも「ただ」じゃないんだぜ(笑)
C調には御用心
流れを読んでというか、「おすすめのものがあるんですが」とか前置きがあってそれから取りに行くとか、一番いいのは次に来た時に見せるとかすれば気を悪くすることはなかったと思います。
唐突に来たもんだから、これまでの店員さんの発言の数々、信頼性が一気になくなりました。
そのため調子のよいただの「販売トーク」に成り下がってしまいました。
決済する前だったらたぶんここでは買っていない。
私の価値観・信念をぶち壊したんだから。
相手の視点に合わせる
店員の価値
双方の目的を確認すると
- 店員は私に高額のリングを買ってもらいたい
- 私は価値に見合った金額でリングを買いたい
店頭で買い物する時の基本的な話です。
価値の見合ったというのは、まずは品物そのものです。
価値に見合わない場合、最終的にはどうなのかと言うと「その人から買いたいと思うこと」なのです。
どういう場合に売買が成立するのかと言うと
- ネットの場合:商品の価値 >= 支払う金額
- 店頭の場合:商品の価値 + 店員の価値 >= 支払う金額
通常は店員の価値は「0」であることが多いです。
接客して販売しているところでは「店員の価値」がプラスになったり、マイナスになったりして最終的にその店舗で買うかが決まってくることが多いです。
途中までは間違いなく「店員の価値」を含めて「価格に見合っている」と判断していました。
しかしながら、最後「店員の価値」がマイナスになりました。
もし次にこの店で買うことがあるならば、倍返しの値引き額を提示しないと買うことはないでしょう。
相手に関心を持つ
店員が何を間違えたのかと言うと「会話の中で我々が何を大切にしているか」ということが捉えきれていない、つまり我々の視点とは「違う方向を見ていた」ということです。
推測になりますが決済した後の安心感か?それとも店の方針なのか分かりませんが、「売上を上げたい」と言う大きな目的が先に出ていき、目の前の顧客の「大切なもの」が見なくなり、大きな間違えをしてしまったということになります。
また会話の中で相手にちょっと喜ばれる「言葉のプレゼント」を交えながら言葉のチャッチボールをしています。
結局は相手の視点を見ていなかったため、「調子のいい店員」で終わるし「私からの信頼度も上がること」はありません、時には取り返しのつかないマイナスとなることが多いのです。
正月早々いい勉強ができました。
それを考えると、価値無限大か?
相手に関心がなければ、視点を合わせることも言葉のプレゼントも与えられません。
自分が相手に関心を持ち、そして相手の視線に合わせて、言葉のプレゼントを与えられているか再確認しながら新年スタートしたいと考えました。
(了)
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