前回の話の続きです。

道の駅「ながおか花火館」:静かな平日の意外な幸運
バスに揺られて「喜多町」バス停で下車。
そこから10分ほど歩き、道の駅「ながおか花火館」へ到着しました。
今回の大きな目的は、ここにある「長岡花火ミュージアム」のドームシアターです。

世間はゴールデンウィーク期間中ですが、平日のためか人影はまばら。
もっとお祭り騒ぎのような活気を想像していましたが、意外なほど落ち着いた雰囲気です。

ネットの情報では「午前中に行かないとチケットが取れない」「混雑で見られない」という声も多く、半ば諦めモードで受付へ。
ところが、開演1時間前で余裕の予約完了!
しかも、全体を見渡せる後部座席を確保できました。
いざ開演しても前列や横には空席があり、非常に贅沢な環境で鑑賞できることになりました。

開演までの待ち時間、館内やフードコートを回ってみましたが、お昼時でもガラガラ。
人混みが苦手な私にとっては幸いでしたが、少し寂しさも感じるほどの静けさでした。

花火ミュージアムの入口は、自動ドアまで花火デザインというこだわり。
そしていよいよ入場。
ドームシアター内は撮影禁止のため写真でお伝えできないのが残念ですが、その迫力は凄まじいものでした。

まずは長岡花火の歴史や由来についての解説があり、その後、メインの映像へと移ります。
天井一杯に広がる大輪の花火。
腹に響くような重低音の爆発音から、弾け終わった後に響き渡る中音域の余韻まで、実に心地よい音響設計です。
一発一発が終わり、ドーム内がふっと暗転した瞬間のあの静寂。
まるで本物の大会の終盤、夏の終わりを感じるような切なさが胸に迫りました。
臨場感の再現度は満点。
強欲を言えば、火薬の匂いや空気の振動まであれば完璧……と感じるほど、没入感のある体験でした。
長岡を訪れるなら、ぜひ時間を調整して立ち寄っていただきたいスポットです。

感動を胸に再び長岡駅へ戻るため、バス停へと歩きます。
ふと目を向けると、遠くにはまだ雪を残した山々が凛とそびえていました。
北国の春を感じさせるその景色に、この旅もいよいよ終盤であることを実感します。
次は、長岡での最後の食事。
「へぎそば」の名店へと向かいます。
長岡小嶋屋 殿町本店

予定よりも2時間ほど前倒しで長岡駅へ戻ってくることができました。
当初は駅ビル内の店舗を考えていましたが、時間に余裕ができたため、駅から少し歩いて「長岡小嶋屋 殿町本店」まで足を延ばすことに。

ランチタイムを過ぎ、おやつ時に近い時間帯だったため、店内はガラガラ。落ち着いた雰囲気の中でゆっくりと食事を楽しめました。
注文したのは、新潟名物が一度に楽しめる「タレかつ丼とへぎそば」のセット。
驚いたのは、タレかつ丼の「ごはん」の美味しさ。
一粒一粒が立っていて、甘辛いタレを纏った柔らかいカツとの相性が抜群でした。
布海苔(ふのり)をつなぎに使ったへぎそばは、期待通りの心地よい弾力。
最後はそば湯で締めましたが、出汁の香りが実に豊かで、五臓六腑に染み渡る味わいでした。
長岡のランドマーク「アオーレ長岡」

食後は、長岡のランドマーク「アオーレ長岡」周辺をぶらりと散策しました。

すぐ側にある城内稲荷神社(長岡城二の丸跡地)で、面白いものを見つけました。
大きな「ガマ」の像。なんとその口の中にお賽銭を投げ込むスタイルになっています。

裏側に回ってみると、回収用の扉にはしっかりと鍵がかかっており、妙なリアリティを感じて少し笑ってしまいました。
長岡戦災資料館・長岡城址

先ほどの花火ミュージアムで長岡空襲の歴史に触れ、より詳しく知りたいと思い「長岡戦災資料館」を訪ねたのですが……。
残念ながら、移転作業のため閉鎖されていました。歴史を学ぶ貴重な機会でしたが、こればかりは仕方がありません。

駅前には、花火の街・長岡を象徴する巨大な「打上筒」のモニュメントがそびえ立っています。

そのすぐ裏手にある小さな碑。
かつてここが長岡城であったことを示していますが、今では城を思わせる遺構は何も残っていません。
戦災を経て復興を遂げた街の逞しさと、どこか切なさを感じる風景でした。
喫茶シャモニーes 長岡駅店

新幹線の時間までまだ少し余裕があり、最後の一休みにと選んだのは「喫茶シャモニーes 長岡駅店」でした。
落ち着いた純喫茶の雰囲気が漂う店内で、奥さんはイチゴのケーキとシャモニーブレンド、私はトラジャコーヒーを注文。
シャモニーブレンドは苦味の後に柔らかな酸味が追いかけてくる一杯。
一方、私の頼んだトラジャは、深い苦味の中にふんわりとした甘みが広がる味わいです。
酸味が苦手な私にとって、このトラジャはまさに正解でした。
最後の一滴を飲み干すのが名残惜しくなるほどの美味しさでしたが、ゆっくりと、大切に味を噛み締めました。

そして、いよいよ帰路につく時間に。新幹線のホームへ上がり、上野行きの「グリーーン!」に乗り込むと、楽しかった時間はあっという間に過ぎ、気づけば上野駅に到着していました。
【まとめ】想定外を楽しむ「どこビュン」の旅
今回の旅を振り返ると、当初の「燕三条こだわりプラン」は奥さんの要望によって白紙になり、スケジュールの主体も大きく変わりました。
移動距離を考えると「新潟駅まで足を延ばす必要はなかったかな?」と思う瞬間もありましたが、新潟の活気ある街並みや、素敵な女性が多い華やかな雰囲気を感じられたのは、思いがけない収穫でした(笑)。
- 行こうとしたお店が休みというハプニング
- 長岡特有の、春先限定の「茶色いアスファルト」という景色
- 出会ったすべての食べ物に「外れ」がなかったこと
新幹線ガチャで「外れ」と言われた長岡でしたが、実際に歩いて、食べて、体験してみれば、そこにはこの時期・この場所でしか出会えない感動が詰まっていました。
もしまた次の「どこかにビューーン!」で新潟方面を引き当てたとしても、次はまた新しい発見を楽しめそうです。
(了)

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