前回の続きです。

【2日目】長岡へ再上陸、そして「想定外」の体調不良
2日目朝、新潟駅から再び長岡駅へと戻ります。
ふと窓の外を眺めると、長岡の道路が茶色かったのに対し、新潟駅周辺はアスファルトが黒いまま。
消雪パイプがないのか、あるいはメンテナンスが行き届いているのか、同じ県内でも風景の違いが面白いものです。

平日の通勤・通学ラッシュと重なり、車内は多くの高校生で賑わっていました。
「座れないかな」と思いきや、運よくボックス席の窓側を確保。
新潟と長岡の中間地点あたりで一旦人は少なくなりましたが、長岡に近づくにつれて再び乗客が増えていきます。
しかし、ここで予期せぬトラブルが襲います。
車内の独特な臭いと、軽い乗り物酔いが重なり、急激に気分が悪くなってしまいました。
さらに、視界に入った特定のメイクの雰囲気がとどめとなり、吐き気はピークに……。
日常生活では折り合いをつけていることでも、体調不良時には感覚が鋭敏になり、耐えがたく感じてしまうものです。
「この後のバス移動は、このままでは耐えられない」
そう直感し、長岡駅に到着するやいなや即座にドラッグストアを捜索。
乗り物酔い止めのドリンクを流し込みました。
そのおかげで、バスに乗る前までにはなんとか吐き気も治まり、一安心です。
丘陵公園へ向かう前に、重いキャリーバッグを預けることにしました。
目に入ったコインロッカーは、100円玉5枚が必要な「500円・現金のみ」のタイプ。
小銭を必死に用意して預けましたが、後になってSuica対応のロッカーもあったことが判明……。
旅先での「現金のみ」という洗礼は、なかなか油断できません。
身軽になったところで、約40分のバス旅が始まります。

楽しみなチューリップ、国営越後丘陵公園へ
長岡駅から国営越後丘陵公園までは、約40分のバスの旅です。
バスを待っている間、同じように並んでいた3名ほどの外国人の女性グループが目に留まりました。
そのうちの1人が、スマホに映る自分の顔をずっと見つめ続けているのです。
手を使って何やらポーズをとっているのですが、動画を回しているわけでも、シャッターを切っているわけでもありません。
ただひたすらに、画面の中の自分を確認し続けている……。
その様子はバスに乗って移動している間もずっと変わらず、私の視界に入り続けていました。
現代ならではの、あるいは文化の違いなのか、その不思議な仕草を眺めているうちに、退屈することなく公園に到着しました。

ようやく到着した公園の入り口。
ここでも自動発券機による「現金のみ」の洗礼を受けました。今回の旅は、小銭や千円札の出番が本当に多いです。
身軽になって、いよいよ広大な自然と花々の世界へ足を踏み入れます。

広大な園内を前にして、奥さんからは「1時間もいれば十分」という一言。
残念ながら、フルサイズデジタル一眼レフを駆使した「本気モード」の撮影は今回封印です。
コンデジ一台で、「ここに来た」という記録に徹するスタイルで散策を始めました。

時期的にチューリップは終盤ということで、正直そこまで期待はしていなかったのですが、実際に目にすると驚くほど綺麗でした。
どんよりとした曇り空だったことだけが、唯一悔やまれます。

平日のため園内は人もまばら。
狙ったアングルも、少し待てば人がはける絶好の条件でした。
事前にネットで多くの写真を見ていたので、広さに関しては「なるほど、これくらいか」と想定内ではありましたが、特筆すべきはその色使いと配色。
計算された花の並びが生むグラデーションが、非常に強く印象に残りました。

コンデジとはいえ、次第に撮影モードに入って集中していると、背後から声をかけられました。
「5秒だけ、そこどいてもらえますか?」
もちろん場所を譲りましたが、案の定、撮影は5秒では終わりません。
これ、会社でよく遭遇する「ちょっといいですか? 1分だけ」詐欺と同じですよね(笑)。
私は仕事でこう声をかけられた時、必ず「本当に1分で終わる?」と聞き返すようにしています。
大抵の人は言葉に詰まるので、そうなれば「じゃあ腰を据えて聞こうか」と打ち合わせスペースへ移動する。
旅先での些細なやり取りから、ふといつもの仕事の流儀を思い出してしまいました。


園内を巡っていると、季節の移ろいを感じる光景にも出会いました。
八重桜はすでに散り、ムスカリも枯れ始めています。
菜の花も鮮やかに咲いていましたが、戻りのバスの時間が迫っており、構図をじっくり考える余裕がありません。

ふと時計に目をやると、バスの発車時刻まで残りわずか5分!
広大な公園の出口まではかなりの距離があります。「これはまずい」と、奥さんと二人で顔を見合わせ、猛ダッシュでバス停へと向かいました。

道中、見事な藤の花が視界をかすめました。
本来なら立ち止まって、その甘い香りをゆっくりと楽しみたかったところですが、今は一分一秒が惜しい状況。
カメラを向けつつも足は止めず、ひたすら出口を目指して走ります。
息を切らしながらバス停に滑り込み、なんとかギリギリでバスに間に合いました。
穏やかな花鑑賞のはずが、最後はなかなかのハードワークとなりましたが、これもまた旅の思い出。
次は「長岡花火」の感動が待つ場所へと向かいます。
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