親が死ぬということ10 唯一の後悔

2013年1月16日

 その翌週も父の見舞いで病院行った。とても怖い。元気に話しはできるのだろうか?もし話ができない状態になっていたらどうしようか。その週は比較的元気であり、話が出来る状態だった。一安心である。

 正月休みに帰省する。こんな心配しても仕方ないのだが、もし帰省している間に万が一のことが発生したらどうしたら良いのだろうか?葬式なんて事になったらいけないので喪服を準備していった方がいいのだろうか?それだとあまりにも準備万端過ぎるし、縁起でもない話だ。

 念のため弟に電話をかけて父の病状について確認した。前回行ってから一週間も経っていないので、そんなに病状が変わるはずもない、いや変わって欲しくないのだ。それほど変わっていないとの話を聞いて安心した。死が近くなると今いる病室から一階したに下がるそうだ。そうなるともう絶望的な話になるのだ。ひとまずは病室は変わってないので一安心ということだった。

 父に対して後悔したことがひとつだけある。父の生業は塗装業であった。私は化学系の学校に通っていた。化学物質の危険性についてはなんとなくわかったいた。塗料に含まれる物質の中には発がん性のあるものも含まれている。また肝臓にも負担がかかっているだろうということも考えていた。社会人になってから、どこかで父に肝臓の検査させたほうがいいなと考えていたが、結婚して子供ができて自分の生活が一杯一杯になってそのことすら忘れていた。

 この話を弟と話をしていた時に思い出したのだ。後の祭りである。塗装業を辞めた時に父に検査を進めていれば、まだまだ長く生きられたのかもしれない。自分のことだけしか考えられていない自分を強く、強く責めた。もう後には戻ることができないのである。