【レビュー】富士フイルム FinePix F100fd
購入の動機
Finpix F30を室内撮り用として使用しています。
デジタル一眼はPENTXを使用していますが、誕生日の時ロウソクの光だけで子供を撮影しようとすると、焦点が合わずというか迷走しピントを合わせることができません。
F30は、高感度でもノイズが少なく、ピントもそれなりに合わせてくれるので室内撮り用で重宝しています。
F30の後継機種をこれまで見てきましたが、高感度がF30並みのものは出現しませんでした。
F100fdが発表されて、ダイナミックレンジ拡大機能(以下DR)が非常に気になりました。また、F30にはない手ブレ補正機能や、広角28mmからの5倍ズームへ進化したことも評価できると思います。
CCDは1/1.6型 スーパーCCDハニカムHR 原色フィルター採用しており、CCDがエントリー機に比べて大きいので、画質への差は出やすいと思います。
コンデジの弱点は、白トビが激しいことだと思っています。
各メーカーDRを搭載してきており、サンプルを見るとそれなり効果が出ているように思います。また、PENTAX K20D,K200Dにも搭載されており非常に興味がある機能です。
この機種は先週発売されたばかりなので、まだまだ高額な代物ですし、サンプル画像もそんなに出回っていないので判断がつきません。
デジイチのサブ機に使うのでそんなに急いで買う必要もないので、まぁ型落ちで買おうかなぁっと考えていました。
先週、会社でデジカメ購入の話が持ち上がり、カメラ好きな私のところに話が舞い込んできました。
「デジカメ買ってこい」と上司。
「何でもいいですか?」
「お前の好きな物買ってこい。ただし一眼はだめだ」
ということで、機種選定にあたって、同僚に意見を聞きました。
・・・好き勝手言いやがって!みんなの意見を聞いていたら、そんなデジカメは現行機種ではないとの結論に達しました。
とりあえず、会社で使うので丈夫な方がいいと考え、落としても大丈夫なもの選定を行いました。。
オリンパスのμ1030SW、μ850SW 、μ795SWあたりがよさそうです。
カメラのキタムラに行くと、見事に置いていませんでした。
Panasonic LUMIX DMC-FX55も候補で考えていましたが、よし、ここは俺が買いたかった、Finpix F100fdを買うとしよう。
ということで、会社の帰りに買いに行ったので手元にはF100fdがあります。
会社の備品なので、初期不良がないか入念に試運転を行なうことにしました。
その結果を以下に報告いたします!(笑)
室内撮りの感想
F30のオート感度は400と1600しかなく不便に感じていたがF100fdでは800があるのでありがたい。
室内撮りだとちょうど800で事足りるからだ。
広角28mmでレンズの明るさはF3.3とF30のF2.8に比べて暗い。
しかし、不思議なことにF30と同等のシャッタースピードが得られているから不思議だ。画像を見る限りでは、若干アンダー気味の仕上がりとなっているので、この当たりが味噌なのかもしてない。
手ブレ補正が付いているおかげで手ブレも押さえられている。
ISO800室内ノーフラッシュで撮影した場合、F30では、暗部のノイズが少し気になる感じだが,F100fdでは気にならない。しかし立体感がなくなっており、黒つぶれした感じに仕上がっている。これは、おそらく前述したようにアンダー気味に仕上がっているためと思われる。
ただし、露出が適正であると思われる部分については、F30よりも立体感があり、画素数が上だなぁっと思わせる。
フラッシュは、F30同等の性能と感じた。
白トビがなく自然な感じで仕上がっている。
ホワイトバランスは、過去使ったことのあるFZ2は、青色に転んでいたが、F30同等に問題なく自然に感じた。(少し青い。フラッシュを焚くと少し赤い)
色合いは、自然な感じで、見たままを表現しているので、その分物足りなさを感じる。
高感度時のノイズだが、ISO1600までを比べた時には、F100fdの方が少なく立体感があるように思える。
屋外撮りの感想
これまでコンデジを使ってきての悩みは白トビだ。
そこでダイナミックレンジ拡大機能が役に立つはずだ。
オートモードとマニュアルオート、100%,200%,400%と設定を変えてみたが、撮影したもの悪かったのか、ディスプレイでパッと見た感じ明確な差は出なかった。
細かいところを見ていくと、200%まではそんなに違いは分からなかったが、400%になると確かに、白トビしていた部分が見えている。
ヒストグラムを見ると、DRを使わない時に比べて使った時は左側にずれている。と言うことはDRを効かせるとアンダー気味に撮影すると言うことになる。と言っても黒つぶれしている訳でもない。
DR400%と言うことは、ISO400で撮影するので、等倍で見ると少しノイズが気になるが、白トビが抑えられるので精神的には我慢できる。
Finepix F30,Pentax Optio A30でも撮影したが、子供を撮影すると日差しが強いせいか、顔が白トビするが、F100fdでは、DR200%で白飛びなく自然な感じで撮影することが出来た。
ちょうど菜の花が咲いていたので、撮影した。
A30は黄色が完全飽和し、F30は飽和気味、しかしF100fdは、ギリギリ飽和しなかった。
しいて言えば2機種に比べてアンダーっぽい感じだ。
画像はディスプレイで見る限りでは、さすが1200万画素機である。
ディテールまできっちりと見える。
1000万画素のOptio A30よりも遥かに上であり、解像度、立体感共によく見える。
動画は、F30よりも悪くなっており、ガッカリした。
マクロは28mmで最短5cmとなっているのでそんなに大きくは撮影できない。
ただ、広角マクロも面白い画が撮れるので捨てたもんじゃない。
望遠側140mmもこれまでもう少し突っ込みたかったところにもいけるので重宝する。
顔認識は、子供がじっとしてくれれば認識するのだが、少し顔を背けると外れる。
ただ、認識している間は、枠が追尾してくれるので面白い。
ちょっと疑問なことがある。
オートの時って、DRもオートなのだろうか?
マニュアルでDRオートの時ISO400まで上がる場面で、オート撮影するとISO100となっている。このことから、オートモードの時はDR設定は切りになっている気がする。ヒストグラムからは読むことはできなかった。
最初の設定をつかむまで大変かもしれない。
オートでも十分だと思うが、ダイナミックレンジ拡大機能があるので撮影状況に応じてマニュアルで設定していければ、思い通りの画がはけるとおもう。それまでが、長い道のりになるかもしれない。
現状では、DR200%設定で、露出を1/3から2/3くらいプラス気味にするといい感じで撮れる様だ。
欠点を上げるなら
オート設定メインであれば、大した欠点でもない。
露出調整、ホワイトバランス調整が、メニュー画面から呼び出さないといけないので面倒なところもある。
スタートが28mm広角からのスタートなので、40mmとか50mmとかスタート焦点が決められると助かる。風景の時は28mmスタートでもいいが、子供を撮影する時は、40から50mmの焦点がいいと思う。リコーみたいにステップズームがベストかな。
コントラストの差があるところでは露出アンダー傾向となっており、また少し眠い画像に仕上がっている。
まとめ
撮影していて楽しいカメラと感じた。
液晶は明るいところでも見えるし、レスポンスもいい。
非常に欲しいカメラの一台だ。
F50fdが2万くらいで出ているので、F100fdの後継機種がでれば、これも2万くらいになるかなぁ。
それよりも、ダイナミックレンジ拡大機能のついたPENTAX K20D,K200Dが気になる。